マリアさま

みどり色の壁とあかい冷蔵庫 静かだ このアパートの、この一室の 湿った、灰色の光のなかにいると 外と内の間にある薄皮がどれほど脆いものかがわかる 騒がしい声、騒がしい動物の鳴き声 誰かが叫んでいる 誰かが拡声器で祈っている 外はすごいな、こんなに…

ガリラヤ

恐れることはない 行って、 兄弟たちにガリラヤに行くように言いなさい そこで、会おう ガリラヤは思い出にあふれているところ 彼はそこでまた会うんだって そう言っている だから、ガリラヤに行く 走っていく

人間のすがた

キリストは人間の姿であらわれ 死にいたるまで 十字架の死にいたるまで 自分を低くして従うものとなった それゆえ、神は、キリストを 高くあげて すべてにまさる名をお与えになった 人間は誰もがみな 人間のすがたで世にあらわれる 人間のすがたで生き、人間…

彼はそこで子羊となってほふられ 彼はここで木につけられ 愛しつづけている いのちを渡しつづけている 自分を与えつづけている けっして数えることのできないもの けっして留め置くことのできないもの

たらいの水

事が起こったとき、「わたしはある」ということを、あなたがたが信じるようになるため・・・たらいに汲まれた水に その足が静かにすべりこんでいく 足の汚れが水に溶ける なにか、汚さとか、やるせなさとか、 自分の見たくない部分まで 水が包みこんで 浄められ…

銀貨

銀貨三十枚。 あの男をあなたたちに引き渡せば、幾らくれますか と人は言った。 そこで、彼らは銀貨三十枚を支払うことにした。 銀貨が力を発揮する時が来た。 不思議な力だ。 銀貨は人間が造って、人間のために、人間のコミュニケーションの拡張のために用…

パン切れ

裏切られる場面でさえ、 食事の席だった。 彼はいつも誰かと一緒に食事をしていたから、 食事の席というところは、 言ってみれば彼のすべてだったのかも。 いよいよ、終わりが近づいた時も、 そこにはパンがあった。 皆で一緒にパンを分かち、食べていたんだ…

ナルドの香油

過越し祭の六日前、イエスはベタニアに来た。 マルタが給仕し、ラザロは彼と共に席に着いている一人であった。 さて、マリヤが、純粋で、 高価なナルドの香油、 一リトラを取ってイエスの足に注ぎ、 自分の髪でその足を拭った。 家は香油の香りで満たされた…

耐え忍ぶ

わたしたちは、キリストと共に死んだのなら、 キリストと共に生きるようになる。 それほどまでに全力投球してるんだね、ってMAが言った。 あまりにも私が、死、死って言ってるから。 書くことと死ぬことがどうしてそんなにつながっているのか不思議だけど…

信念

下でコピペしたのを読んでまとめしてみたもの。 http://d.hatena.ne.jp/karpos/20060212/p2 イスラムも自由もわからない者たち 「たぶん悪意が込められていると思われる、預言者の人格に触れる風刺画によっていくらかのイスラム教徒の反応は超現実主義を超え…

自由

こちらコピペ。 イスラム神学者のコメント。 Ceux qui ne comprennent ni l'islam ni la liberté, par Soheib Bencheikh LE MONDE | 09.02.06 | 13h40 • Mis à jour le 09.02.06 | 13h40 http://www.lemonde.fr/web/article/0,1-0@2-3232,36-739611,0.htmlSu…

ここまでは表現できる【閾】これ以上は表現できない この間にある閾を超えることで関係が危うくなる。 人間相互の関係だけじゃなく、自分が自分であるためにも危ない。 自分が表現することがらが自分をも危うくすることがある。 何を求めているのかという声…

挿絵力

今日のル・モンドの挿絵サイト。 http://www.lemonde.fr/web/portfolio/0,12-0@2-3208,31-740112,0.html 新聞挿絵の世の中批判、唸らせたり、笑わせたり、これも凄い仕事だねと思う。

主張

夕刊フランス(っていうと不思議な響きね)に掲載された様子↓ http://fr.news.yahoo.com/photos/060207144422.vrj722th-photo-le-1er-fevrier-2006--france-soir-avait-publie-les-.html フランスのイスラム教徒も怒り出したというヤフー記事から引用。 http…

仲裁

ムハンマド風刺画の事件はアフガニスタンにまで及び犠牲者を出してる。国連の介入も始まり、事態がこれ以上ひどくならないことを祈るばかり。そんな中で、バチカンにも意見が求められ、この風刺画を書いた人たちを制裁してほしいとの要求も出てるらしい、で…

宣言

下でご紹介した記事のソース。なるほどねー。 http://www.vatican.va/news_services/or/or_fra/text.html#3 Déclaration de la Salle de Presse du Saint-Siège 聖座による宣言 Liberté d'offenser? 「侮辱する自由?」 Pour répondre aux différentes deman…

聖なるものと風刺

ラ・クロア紙、ここのところのムハンマド関連を宗教的視点から分析している。 http://www.la-croix.com/article/index.jsp?docId=2257652&rubId=786 Les religions face à la dérision 嘲弄に直面する宗教 http://www.la-croix.com/article/index.jsp?docId=…

JPII世代

ヨハネ・パウロ二世世代ってサイトを見つけました。 とりあえず驚き。 http://www.generationjpii.org/ アベ・ピエールから教皇さままで、一人一人の召命と言うか、 呼ばれているところと言うか、 つくづくカトリック教会ってほんとなんでもありで多様だなっ…

投射

水の鏡に映るモミジとモミジの両方を見る、ということ。 Photo by H.Katayanagy 水に映っているモミジを見て、振り返り、仰ぎ見ると、そこにモミジ。 水に映っている自分を見て、振り返り、仰ぎ見ても、そこに自分はいない。 それがたとえ、対象の投射であろ…

隅の親石

マタイによる福音書21章33−43 「ぶどう園と農夫」のたとえ。 彼は、こんなたとえ話で語った。 ある家の主人がぶどう園を作り、 これを農夫たちに貸して、旅にでた。 収穫の時が近づいたとき、 主人の僕たちを農夫たちのところに送ったが、 農夫たちは…

日本、廃墟のもとで

LE JAPON SOUS LES DECOMBRES http://www.arte-tv.com/fr/semaine/244,broadcastingNum=477863,day=5,week=39,year=2005.html ARTEの歴史特集番組、先週の続き。外地から600万人が日本に戻ってくる。中国から、東南アジアから、シベリアから、市民も兵隊…

「日本、その日、戦争が終わった」

Japon, le jour où la guerre s'arrêta 降伏文書調印式1945年9月2日東京湾ミズーリ戦艦上での映像。 ARTEの歴史番組、ちょっと遅れたけど、 その大事な調印場面には間に合った。http://www.arte-tv.com/fr/histoire-societe/les-mercredis-de-l-histoi…