旅立ち

日が沈むまでずっとここにいよう。
夜になるまでずっと見ていよう。
真っ暗闇のなかにいてもけっして光が消えぬように、
ずっとずっと光を見ていよう。

どうして光が消えぬのか、
誰にも説明できない。
そして、どうして光が消えるのか、
誰も説明できないだろう。
わたしが選んだとあなたが言ったということを、
ただ、わたしが受け止めているという、
それだけの、小さなこと。
受け止めるという、
小さなこと。
不思議なことに、
もう、そのように成ってると、
落ち着いている、
植わっている。
そこからが旅立ちなんだろう。
歩き廻る、この世を。
黙ることなく。