自分のように、他者を

ファリサイ派の人々は、イエスサドカイ派の人々を言い込められたと聞いて、一緒に集まった。そのうちの一人、律法の専門家が、イエスを試そうとして尋ねた。「先生、律法の中で、どの掟が最も重要でしょうか。」イエスは言われた。「『心を尽くし、精神を尽くし、思いを尽くして、あなたの神である主を愛しなさい。』これが最も重要な第一の掟である。第二も、これと同じように重要である。『隣人を自分のように愛しなさい。』
マタイによる福音書22章34−


マタイの福音、22章、
物語はクライマックスをむかえつつある。
彼のまわりではありとあらゆる目が、耳が、口が、そして手が、
落とし穴を探してる。
いまか、いまかと、ひっくり返す日を待ってる。
ひきつった緊張感はネットワークを引き起こすみたい。
恐れが、どこから来るのか?
心、精神、思い、という他者にはけっして実体をつかめない、
そこに、彼はとどまって、
愛せよと言う。
あなたの神を、あなたの隣にいる人を、
あなた自身、自分を愛するように、
愛せよと言う。
掟は、
上から来るのではなくて、
心と、精神と、思いと、
だから、内から来るんだ。
いちばん恐れてる、そこにとどまって。


自国を愛することと、
他国と関係することの間には、
果てしない事象が広がっているって。
自分を愛することと、
他者と関係することの間も、
同じように、果てしない。
わたしとあなたの30センチの間がらに起こる、
そこに、その場にて、
彼の愛し方を知る。