香油

karpos2005-03-21

過越祭の六日前に、イエスはベタニアに行かれた。そこには、イエスが死者の中からよみがえらせたラザロがいた。イエスのためにそこで夕食が用意され、マルタは給仕をしていた。ラザロは、イエスと共に食事の席に着いた人々の中にいた。そのとき、マリアが純粋で非常に高価なナルドの香油を一リトラ持って来て、イエスの足に塗り、自分の髪でその足をぬぐった。家は香油の香りでいっぱいになった。弟子の一人で、後にイエスを裏切るイスカリオテのユダが言った。「なぜ、この香油を三百デナリオンで売って、貧しい人々に施さなかったのか。」彼がこう言ったのは、貧しい人々のことを心にかけていたからではない。彼は盗人であって、金入れを預かっていながら、その中身をごまかしていたからである。イエスは言われた。「この人のするままにさせておきなさい。わたしの葬りの日のために、それを取って置いたのだから。貧しい人々はいつもあなたがたと一緒にいるが、わたしはいつも一緒にいるわけではない。」イエスがそこにおられるのを知って、ユダヤ人の大群衆がやって来た。それはイエスだけが目当てではなく、イエスが死者の中からよみがえらせたラザロを見るためでもあった。祭司長たちはラザロをも殺そうと謀った。多くのユダヤ人がラザロのことで離れて行って、イエスを信じるようになったからである。
ヨハネによる福音書12章1−11

家のなかが香油の香りでいっぱいになった。
彼は言う。
したいようにさせたらいい。
わたしの葬りの日のために、この香油を取っておいたのだから。
貧しい人々はいつもあなたがたと一緒にいるが、
わたしはいつも一緒にいるわけではない。
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彼はこれから自分が去っていこうとしていることを知っている。
また、残される人々が「貧しい人々」であることを知ってる。
驚くべきほど美しい香油の香りに満たされた家で、
自らの欠如を知り「与える」ということがどういうことかを弟子にさとす。
あなたがたはいつも貧しい人々と一緒にいる。
彼が我らに何を求めているかは、明らか。
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ラビの伝統、受け継いでいる。

10:彼に必ず与えなさい。また与えるとき、心に未練があってはならない。このことのために、あなたの神、主はあなたの手の働きすべてを祝福してくださる。
11:この国から貧しい者がいなくなることはないであろう。それゆえ、わたしはあなたに命じる。この国に住む同胞のうち、生活に苦しむ貧しい者に手を大きく開きなさい。
申命記15章10−11

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写真は続けてシャルトルの北門、エリザベト、マリアを訪問するところ。
女性たちが聖書のなかでかもし出す香りを味わいたい。