目線

Giotto,"La nativité"
「受けた恵み」というのをここ最近考えさせられている。
そこでこの絵。「受けた恵み」というよりも、「受ける恵み」という感じだ。今、まさに「恵みを受け取る」。差し出されたマリアの腕。まっすぐに赤ん坊イエスに伸びている。尊敬をもって、その集中力と言ったらすごい。自分に引き寄せるわけでもなく、自分から引き離すわけでもない、ちょうど、今という瞬間を、まったくかけがえのないものとして、受け取る。そうだ、ただ、受け取るだけだ。
そして「恵み」そのものであるイエスは、自分を受け取る相手を見つめるんだ。わたしがあなたに受け取られますということを、迎合するのでもなく、試すのでもない、受け取る者の恵みの享受を知っているということだけを、確認している眼差しなんだ。
関係性は神秘。