約束


昨日のつづき・・・
大統領ジャック・シラク氏の演説La déclaration de Jacques Chirac

学校や教員の仕事のおかげで、難しい地域に住む若者たちの多くが、さまざまな分野で成功を遂げている。しかし、多くのハンディキャップや多くの難しさを合わせ持つ幾つかの地域もある。暴力や密売という問題に直面する地域、失業率が多大な地域、非人間的な都市化に悩む地域もある。さらに、学校に行けなくなる(行かなくなる)子どもたち、たとえ勉強ができても、仕事を見つけることが困難な若者を抱える地域もある。私たちが過ごしたこの出来事の根っこにに、こういった状況が潜んでいるのは明らかである。私たちはそれに応えるために働いている。多くはすでに実行されてきた。


というわけで、今まで政府が努力してきた業績について:郊外に企業誘致、高層アパートの建て直し(10階以上のアパートを壊して、3,4階建てにするという計画、フランス中で行われている、高層ビルより低いアパートの方が人間的だとのこと)、各自治体にそれぞれ20%の公共住宅を保障させること、社会福祉、教育改革(学習力向上含む)・・・ 

政府は、特にほかよりチャンスの少ない人々や地域を優先的に援助するという新しい決定を取ったところである。このような政治的意向のもと、経済的な約束をするのは前例がないことを知っていただきたい。この決断は、難しい地域の問題にきちんと解答を与えはじめることになる。しかし、そのためには息の長い努力が求められる。とはいえ、親愛なる国民の皆さん、一人一人の深いアンガージュなしには何も変えることはできない。精神の深い意味での進展がなければ。私たちは大きな国家に属している。その歴史によって属し、しかし同時に、この国家が成立した原理によっても属すことになる。この国家は、世界のなかで光輝いている。

今夜、フランス人(女性形)、フランス人(男性形)に、私は言いたい。特に、若い人たち。一人一人が抱えるこの疑い、この難しさを超えて、私たちは、皆、平等性と連帯性の原理に基づいて生きさせる意志を持つこの共同体、そしてそのために、多大な努力を惜しまないこの共同体に属することを誇りに思わねばならない。フランス共同体に属するということは一つのチャンスだ。だから一人一人、意識して、それ相応な行動を取らねばならない。
また、この特徴あるモデルが生き続けるために、すべての力を保つために、幾つかの重要な点において互いに譲歩できるということを私はすべてのフランス人に言いたい。


ここで差別の現状について触れる。「私たちは、いくら差別反対組織が作られようが、それが実際にあることを知っている」。個人的に、共同体として、この差別の現状に戦うことが求められる。企業、組合組織は、難しい地域出身の若者の就職について、しっかり動かねばならぬ。それは「割り当て数」(移民就業のパーセンテージ)の問題じゃない。正義の問題・・・

若者たちそれぞれに対して、就職のために同じチャンスを与える必要がある。どれだけの履歴書が、当事者の名前や住所の理由でゴミ箱に行ってしまったか?私は、この問題のために、近日中に関係各位と会談するつもりだ。若者をよりよく助けるため、特に、困難を抱える若者を助けるためには、就職のことを考えなければならない。私は彼らの養成とその同伴をアソシエイトする市民ボランティアサービスを結成することを決めた。このサービスは2007年に向け、5万人の若者を対象とする。


地方自治体の議員に向け住宅問題の改善を呼びかけ、メディアの実情、政治家を集めてその責任について話し合い、民主主義の遂行に求められること・・・ そして国民を励まし、この危機から脱するようにと。一人一人が規則を尊重すること、法を無下にしないこと。国家の原理に忠実であるようにと。国家共同体全体が、よりよくもっと強くなるように、この危機を脱すること。私の決意をあてにしてくれ、ヴぃヴ・共和国、ヴィヴ・フランス・・・