Nation



今日はカメラを持っていたのでパチリ。
暗がりのメトロ駅、Nation。
ここを通るたび、「国」って何だろうと考える(いつもじゃない)。


大統領ジャック・シラクの演説
La déclaration de Jacques Chirac

この出来事は深い不安を言い表している。幾人かは、まさに誰かがそこに住んでいるというのに、火事をひき起こしている。隣人の、身近な人の車を焼き、彼らの自身の学校を、競技場を襲った。これはある種、感覚の危機、指標の危機、アイデンティティの危機である。私たちはそれに対して、正義を守る者として、フランスの価値に誠実な者として、堅固に対応する。先週からの暴力を目の前にして、私たちの同朋の苦しみを前にして、難しさを前にして、特にもっとも脆弱な人々の中に、最初にしなければならないことは、公共の秩序を建てることである。
ジャック・シラク演説・冒頭


続いて、この惨劇に勇敢にもディフェンスした消防団や警察、地域の住民のために働いている人々に感謝の意を述べる。

多くのフランス人がさまざまな問題や困難を抱いている。でも暴力では何も解決しない。国家共同体に所属するならば、規則を守るものだ。子どもたち、青年たちには価値と指標が必要だ。親の権威は根本的に大事。家庭はすべての責任を持たねばならない。法が述べているように、それを拒否した者は処罰されねばならない。また、大きな困難を抱えている人には逆に、活発な支えを与えるべきである。法を尊重することが求められる、しかし同時に、統合に向けて我々の政治がきちんと機能することも大事なのである。家族単位において規則がきちんとアプリケーションされるという状態にならねばならない。不法滞在、不正取引(密売)に対して強く戦っていかねばならない。非合法の仕事の蔓延に対する行動をとらねばならない、このような現代の状態はある種の奴隷制度のようなものだ。
ジャック・シラク演説・中間


国家の源泉としての、寛容と兄弟愛を説く。国家共同体に所属するということについて。正義、兄弟愛、寛容性によって、法への適合は遂行される。一人ひとりには権利がある。特に、難しい地域に住んでる子どもたちに言いたい、共和国の娘、息子たち。人種差別、不寛容、侮辱のない国家を創って行こうではないか。そして・・・

国民の皆さん、共和国のしなければならないことは、一人一人に同じチャンスを与えること。


と、こうなる。
国民一人ひとりに同じチャンスを与えられる国家がこの世界に存在できるのか。つづく。