ニコデモ

主が知らせてくださったので/わたしは知った。彼らが何をしているのか見せてくださった。わたしは、飼いならされた小羊が/屠り場に引かれて行くように、何も知らなかった。彼らはわたしに対して悪だくみをしていた。「木をその実の盛りに滅ぼし/生ける者の地から絶とう。彼の名が再び口にされることはない。」万軍の主よ/人のはらわたと心を究め/正義をもって裁かれる主よ。わたしに見させてください/あなたが彼らに復讐されるのを。わたしは訴えをあなたに打ち明け/お任せします。
エレミヤ書11章18−20

この言葉を聞いて、群衆の中には、「この人は、本当にあの預言者だ」と言う者や、「この人はメシアだ」と言う者がいたが、このように言う者もいた。「メシアはガリラヤから出るだろうか。メシアはダビデの子孫で、ダビデのいた村ベツレヘムから出ると、聖書に書いてあるではないか。」こうして、イエスのことで群衆の間に対立が生じた。その中にはイエスを捕らえようと思う者もいたが、手をかける者はなかった。さて、祭司長たちやファリサイ派の人々は、下役たちが戻って来たとき、「どうして、あの男を連れて来なかったのか」と言った。下役たちは、「今まで、あの人のように話した人はいません」と答えた。すると、ファリサイ派の人々は言った。「お前たちまでも惑わされたのか。議員やファリサイ派の人々の中に、あの男を信じた者がいるだろうか。だが、律法を知らないこの群衆は、呪われている。」彼らの中の一人で、以前イエスを訪ねたことのあるニコデモが言った。「我々の律法によれば、まず本人から事情を聞き、何をしたかを確かめたうえでなければ、判決を下してはならないことになっているではないか。」彼らは答えて言った。「あなたもガリラヤ出身なのか。よく調べてみなさい。ガリラヤからは預言者の出ないことが分かる。」人々はおのおの家へ帰って行った。
ヨハネによる福音書7章40−53

ニコデモは昔、夜、イエスのもとに来て、
「人間が年老いていながら、どうして生まれることができるのでしょうか」と、尋ねた人だ。
「自分の母親の胎内にもう一度入り、生まれてくることができるというのですか」。
エスは、
「肉から生まれたものは肉であり、霊から生まれたものは霊である。
『あなたがたは上から生まれなければならない』と
あなたに言ったからといって驚くことはない。
風は吹きたいところに吹き、あなたはその音を聞く。
しかし、それがどこから来てどこへ往くのかはわからない。
霊から生まれている人は皆このようである」。
と、言った。
・・・
さらに、彼は言う。
「われわれはわかっていることを語り、見てきたことを証ししている。
しかしあなたがたは、われわれの証しを受け入れようとしない。
私が地上のことを話したのに、あなたがたが信じないとすれば、
天上のことを話しても、果たして信じるようになるだろうか」。
・・・
わかっていることを語り、見てきたことを証ししている。
エスの現存に立ち会ったニコデモが、今、
彼がしてきたこと、しようとしていることに留まろうとしている。