命名権


渋谷の≪宮下公園が有料ナイキ公園になる≫っていうニュースを聞いて、よく意味が分からなかったのだが今日のシンポでなるほど分かった。

http://www.info.sophia.ac.jp/social_justice/index.html
ミニ・シンポジウム 「宮下公園ナイキ化計画の何が問題なのか」  

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にぎやかな渋谷の中心地にあって、緑あふれる市民の憩いの場―区立宮下公園。その宮下公園がナイキ・ジャパン社の資金により全面改修され、同社に公園の命名権も売却されようとしています。「税金も使わず公園がきれいになって、区の収入も増えて、ホームレスもいなくなるのに何が問題なの?」そう不思議に思っている人はいませんか?なぜ反対している人がいるのか、気になってはいませんか?
当ミニシンポでは、この問題に取り組んでこられた方々をお招きし、マスメディアでは報道されない現場の声をご紹介するとともに、当研究所の所員を交えて、野宿者排除、公共空間の民営化、民主主義的プロセス、ナイキをはじめとする多国籍企業の問題など、様々な視点から、皆さんと議論を深めたいと思います。
●日時
2009年7月9日(木)17:15〜19:00
●場所
上智大学中央図書館 L−921
●講師
いちむらみさこさん (美術家)
小川てつオさん (246表現者会議)
・植松青児さん (みんなの宮下公園をナイキ化計画から守る会)
・黒岩大助さん (渋谷・野宿者の生活と居住権を勝ち取る自由連合ーのじれん
●コメンテーター
・中野昇一先生 (上智大学国際教養学部国際教養学科准教授、社会正義研究所所員)
村井吉敬先生 (早稲田大学アジア研究機構教授、社会正義研究所客員所員)

ナイキはあの宮下公園を年間1700万円で命名権ネーミングライツ)を買い、10年間払い続けるっていうんだから1億7千万支払うってらしい。命名権って何?と思ったら、こんな感じのことらしい・・・

命名権とは
http://www.meimeiken.com/namingrights/

しかし10年後、どうするんだろ・・・

いろんな公共施設が買い取られて両者ともに利益を得ることになるらしいが、いくら公共施設なら何でもって言っても、さすがに公園・・・はないんじゃないか。上記のシンポジウムで、ストリート・カルチャーやスケボーが企業に囲い込まれるってどうよ?みたいな話が出てましたが、公園がナイキ公園になったら、そりゃ公園じゃなくなるわけで。ナイキ場?公園整備に4億円。渋谷区は区民の税を使わなくて済むんで助かると言う。1万平米にも及ぶ公園の緑地帯を引き換えに・・・
こういうのって渋谷区の一存で大丈夫なものなんだろうか。あの有名な建築家安藤忠雄氏による東京湾から風が吹いてくるっていう「海の森」プロジェクトのために東京の緑化ってキーポイントなはずだと思ってたんだが・・・


みんなの宮下公園をナイキ計画から守る会のブログ
http://minnanokouenn.blogspot.com/

[計画の問題点]

(1)公園の質が公共地から消費や企業の広告スペースへと変わる。

(2)渋谷駅周辺全体の都市開発の中で、「消費せずにいてもよい」場所をなくしていく。都市のあり方そのものを破壊してしまう。

(3)命名権売却は議会に報告するのみ。事前の住民説明や区議会での議決は一切ない。渋谷区は手続き上問題ないとの見解。

(4)命名権売却にあたり企業の公募・入札が行われていない。

(5)命名権年間1700万円は同規模面積の賃料時価5000万に比べて破格。

あぁ、やっぱり1700万円って破格なんだなぁ・・・安売りして、無痛化して・・・
近所の住民の方々、緑がなくなっていいんでしょうかねぇ。たとえば市谷の土手が有料になっちゃうなんて、ちょっと考えにくい感じがする。
追記
あと、散歩してて公共の公園に「ナイキ、ナイキ」とか宣伝マークがついてたら、すっごい腹が立つ!そういうのやめてほしい・・・公園くらい「公」にしてほしい。それでなくても街じゅう宣伝だらけなんだからっ。