新年は≪広島→大分→関西≫という移動にあったので、どこで、誰と「おめでとう」って言ったかも分からなくなってしまいました。あけましておめでとうございます。こうしてブログに「おめでとう」って書いているのも、誰に向かって「おめでとう」って言っているのか結局、分からないって感じではありますが、誰かが、読んでくださっているということに、とにかく感謝して、このブログ、書き始めることにいたします。
年末に聞いたCDが強烈だったので、今年はここから始まっております。

小林秀雄講演 第1巻―文学の雑感 [新潮CD] (新潮CD 講演 小林秀雄講演 第 1巻)

小林秀雄講演 第1巻―文学の雑感 [新潮CD] (新潮CD 講演 小林秀雄講演 第 1巻)

昭和40年代に行われた小林秀雄の講演が収録されていまして、これがまた、懐かしい・・・郷愁の念とも言えるものが湧いてきて自分でもなんだか混乱しそうになりました。「日本人は別に、何を信じなければならないとか、こうあらねばならないなんてことはない」「日本人は日本人であることを受け入れることからすべてが始まる」「それで万事うまくいく」「天皇への親密さ」「日本の神さまってのは、狐でも神になる」・・・
そんなことをフツフツ思っていて、小林秀雄はこう言ってたみたいなことを父に言えば「そうなんよ、そうなんよ」。姉妹に言えば「血は争えないものよね」。「日本人」であることということが、一事が万事であるというような、そういうことにもっとも抵抗していたような昔のワタシが、ここへ来て、懐かしいってのはいったい、どういうことなのか?って思う次第であります。
この辺りの葛藤を同年のはるるさんと対話してみましたところ、まずはその講演を聞いてみなければというところでありましたが、こういった発想が「だから、日本人でなければならない=他者の排除」につながるようなら、「それはどうなのか?」と、そこは冷静なはるるさん、置きなおしてくださいました。
新年の大分で、八十二歳になられるというイタリア人の神父さんのミサ、終わって、お話ししているとき、「心がいちばん大事」って言われたことがよかった!「楽しみはどこからくる?」「内から」「喜びは?」「内から」「悲しみは?」「内から・・・」「じゃ、信仰はどこから?」、誰かが「上から」って言ったんだよね。「内から」に決まってる。信仰は心の内からくるんだよ。心からはじめよう。
そんなわけで心がボヨンボヨンと動きのある2009年を2008年に引き続きやっておりますが、本年もよろしゅうに。