おバカさん


このまえ、
「karposさん、だまされないでね」
って言われた。
彼女は私に良く似てる友達がいると言い、
その友達が狂ったと言う。
そして、だから、karposさんのことも心配だと言う。
だまされないで。
あまりにも「おバカさん」みたいに見えるのか、
この世のズル賢さを知らない純な人に見えるのか、
それとも、世界がいかに騙しの世界かを教えてくれようとしたのか。
言わんとしていることの真意がわかるだけに、妙に納得した。
ちょうどいろいろ考えている時期だったからいい気づきにもなった。
おバカさんの道。
日曜日に行った教会でミサが終わったちょうどその時、雨が降ってきた。
もうずいぶんお年を召されたS神父さんが両手で十本くらいの傘の束を抱え、
傘をどうぞ!って、聖堂から外に出る人々の間を逆行する。
傘売りの少年みたいで、足がふらふらしてて(普段は杖で歩いておられるから)、
とっても滑稽で、思わずわたしみたいなのが「神父さま、そんな・・・」なんて声をかけても、
ま、そういうことではないんだな。
わたしもあんなふうになりたい。
だから、おバカさんの道に連なる、伝統の。