冬の太陽

今日もまた、お堀の土手を歩いて、
あ、冬の太陽だ。

あまりにもまばゆくて、
そこに居るときはそこに居るしかできない。
ただ受けとめているだけというときは、
ほかのことは何も、考えられない。
受けとめているというだけで、
ほかには何もない。
寒くて、からだも縮こまってて、
冬の身体が受けとめるにはあまりにもまばゆい太陽。
市谷にも、そんな太陽があって、
それは暖かい以上に白い。
目には見えない光線を見せたい天の思いからくるのだ。
切れてることであきらめぬよう、
つながるために奔走するのではなく、
すでにつながっているということを忘れぬよう、
疲れたら眠るんだ。
見えなくなった眼を少し休めて、
見えないものが見えるようになるまで。