オルガン


このまえの日曜日、誓願式(ミサ)で、オルガンを弾きながら、ふと想像した。
小ぶりだけどカヴァイエ・エコール、1886年とある、このパイプ・オルガン。
ちょうど120年前、真っ黒な修道服とベールを身にまとったシスターが座って、厳かにミサの伴奏とかしてたんだなぁと。
最新のセザー・フランクとか弾いてたんだろうか。
2006年の春、パンタロンのお姉ちゃんが弾いておりますよ。
そこの聖堂のオルガンにも慣れてきて、あぁ、もっと練習したらもっとおもしろいものが弾けたりするんだろうになとか思いながら、慣れたころにサヨナラしなければならないのね、哀愁。
説教の後、司祭が座って、少し沈黙している間、パイプ・オルガンのある教会では、オルガニストが小さな即興をする。とってもコンテンポラリーなインプロヴィゼーションで、しかもメディテーションでなければならない。
というわけで、真似して即興してみたら、なんとなくできた。無調はだから好き。
しかし、オルガンってほんと賭けのようなところがあるんだね。そこの聖堂は鍵盤が二階に位置しており、しかも、パイプに向って弾くから、弾いてるところからはほとんど聴こえない。どのくらいのボリュームで鳴っているのか、会衆席の歌も跳ね返りが非常に悪い。
鏡の奥にみえる祭壇に全身をあずけるように、鍵盤にはりつく。
長年の勘で調整できるようになるんだろう。