Conquesにて, La Basilique Sainte-Foy

山間の奥深く*1、ロマネスクあり。

高い、高い。
まるい、まるい。
ロマネスクの後期、かなり高さを求められてたことがわかる。
さらにこれが後のゴチックの尖った感じになってゆくのですね。
11世紀前半に建てられたこの聖堂には、
わずか12歳で殉教した聖Foy*2ちゃんの聖遺骨がマツラレテイル。
9世紀、修道士たちに運ばれた(ていうか盗まれて持ってこられた)聖遺骨は、
たくさんの奇跡を起こし、
以来、たくさんの巡礼者がやってきて、
そういうわけで、
この高くてまるい聖堂は、
建築されるに至ったのである、らしい。
サン・ジャック・コンポステラへの道にとって、
この山間の修道院がどんな役割を持っていたのか、
残された数々のお宝からも推測できる。
東の地の果て、ローマ。
西の地の果て、サン・ジャック(スペインの西)。
アルファとオメガの真ん中に、コンクあり。
西方キリスト教会の世界「内」存在をこんなふうに自意識できるものなのね。
しかし、サン・ジャックが地の果てだと思われてたっていうのは、
新鮮な驚きだった。
地の果てにむかって、クリュニーが勢力を伸ばしてたっていうのも、
これまたびっくりなのだった。
修道院、勢力、ぬぬぬ。


こんなところで、かくれんぼして。
二階の回廊を走り抜けたら、
永遠の国に往く。
天使が、
手を広げて、招く。
遊ぶ。
軽やかな、まるくて宮殿のようなその国に、
いったい誰が住むのだろ。

*1:http://www.aurelle-verlac.com/conques/conques.htmこのサイトで見ていただけたらわかるのだけれど、なんでこんな山のなかに、こんな街があるのよ?ってびっくりする。けど、ただ、なんとなくわかってきたのは、わざわざ、こういう山間の、誰も攻めて来られないような場所を選んで、城とか修道院とか建ててるのが中世なんですね、ということ。

*2:Agenにて303年10月6日殉教